個性が輝く「切り貼り紙遊び」

 先日、短大の「児童文化」の授業で、「切り貼り紙遊び」に取り組みました。
「切り貼り紙遊び」は、世界で最初の幼稚園を作ったドイツの教育学者フレーベルが幼児のための遊びとしてまとめた「恩物」の一つとして、柳城の授業でも長く取り上げられ、子どもたちとも楽しんできた遊びです。
 遊び方は簡単。好きな色の折り紙(1/4サイズにします)を用意して、お山の形に3回折り、ハサミで切ります。切った紙をそっと広げて、対称の形になるように台紙にノリで貼ったら完成です。
 単純な遊びではありますが、切る方の紙と台紙にする紙の色合わせや、貼る時の配置など、工夫できる点がたくさんあり、やり始めると夢中になるおもしろさがあります。ハサミを入れた箇所は同じでも、それぞれ異なる作品が出来上がりました。
 出来上がった作品は、画用紙の表紙を付けて作品集にしました。表紙にもそれぞれの工夫が凝らされているのが柳城クオリティ!

 続いての写真は、1955(昭和30)年に柳城短期大学を卒業された、柳城短大1期生の方の作品です。その頃の授業でも、フレーベルの切り貼り紙などに取り組み、さらに夏休みなどに、より複雑な形を工夫して作られたそうです。

 授業の中で今の学生達に「60年前のみんなの先輩も、授業でやってたんだよ」と紹介し、繊細で美しい出来栄えにみんなうっとり。「私はこんなに上手にできるかなぁ」と言いながら、参考にさせていただきました。後半の2枚は、今回授業では取り上げませんでしたが、やはりフレーベルの遊びで、「貼り紙美麗式」というものです。

 短大2年生は4月からはプロの保育者となります。授業で柳城に昔から伝わる遊びに触れ、春からの保育でぜひ子どもとやってみたいという声が多くの学生から上がり、私もとてもうれしく思っています!